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日本人の美意識 | ||||
私の俳句 Welcome to a haiku |
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日本の春夏秋冬の移ろいと島国の環境は、日本人の個性として自然観人生観に大きな な影響を与えた。四季を生老病死と重ねて移ろいに感慨をもち、 侘び寂や粋、風流などの特異な境地をこしらえて楽しむ。 こころ豊かに生きられるる文化的芸術として、俳句はまさに日本生粋の文化である。 |
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偉大な俳人17人 |
俳人列伝・日本俳句研究会 |
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恥ずかしながら 春 3、4、5月[1997.4〜2002.12自作の俳句です。 | ||
「かと」、、、おたまじゃくしのこと 日本語に趣ができて引き立ちます。 | ||
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かとの群れ 水の中にも 日向あり | 免許証 替はる写真に 春惜しむ |
燕の子 首かしげつつ 巣立つなり | 囀りは 空の広さを 確かむや | |
遠目にも 花びら付けし 1年生 | 泣きべそで 散髪せし子 卒業す | |
桜咲き 背筋伸ばしぬ 通勤路 | 残雪や 死かばねのごと 捨て置かる | |
生活に 句読打たむと 花の宴 | 高原の テニスコートや 風光る | |
奥山の 小枝のごとき あまご竿 | 句作りの ペン先にじむ 弥生かな | |
たんぽぽや 記念写真に 踏まれをり | 花咲きて ゆらりと揺れる 一枝かな | |
おそがけに 山家隠れて 花の宴 | 軽井沢 牧師の笑顔 山笑う | |
ひと花を 頭に付けし 理容客 | 春雷に 錠輪はずしぬ 露天風呂 | |
春めきて 一夜泊りの 夫婦かな | 黒髪に 花びらつけし 理容客 | |
若鮎の 河口堰超え 助けむか | 夜祭に 朝からひびく 子供下駄 | |
老人は 花の遠くを 眺めおり | 花咲けば 月は遠くの ただの月 | |
陣取りの 苦はなし花の ホームレス | 登り鮎 荒瀬高巻き とどろけり | |
奥美濃の 燕返しは 山河背に | 水濁す かと水遁の 術使ふ | |
信号も 禁止も無視す 燕かな | 盆梅の 便りに花の 二三片 | |
山路行く 足音緩む 初音かな | 黒髪に 落花付けきし 理容客 | |
春眠や 店に響きぬ 鋏音 | 小燕や うながす親は 遠からず | |
菜の花や 吾より若い 父母写真 | 裾刈りの 青さに春の 気配かな | |
我が背丈 野花に合わす 花むしろ | ||
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夏 夏6、7、8月 | ||
菅笠に 雨の滴や香魚釣り | 大西日 崩して解す 池の面 | |
朝もやに 鮎竿立ち手 人見えず | 鳴けばなほ 清流深む 河鹿かな | |
川遊び 足の裏にも 夏来たる | ケタケタと 河鹿うながす 夕暮れ路 | |
悠久の 山河は青し 鮎釣りぬ | 釣り竿に とうすみ止まり 目と目合う | |
風鈴や 縁から眺む 裏の畑 | とうすみの 止まる釣竿 大過なし | |
長雨に 蝉の初鳴き まとまらず | 蚊の止まる 叩くに迷ふ 客の顔 | |
ケタケタと 河鹿うながす 夕暮れ路 | 浮雲も 洗ひ干される 梅雨晴れ間 | |
夕映へに 鮎釣る孤影 深まりぬ | 梅雨入りて 刈り毛重たき 理容室 | |
裾刈りの 青さに春の 気配かな |
雷雨来て 看板しまふ 釣り天狗 |
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翁歩む 炎暑を口に 咥へつつ | 理容客 帽子を取りて 油照り | |
稜線の 雷雲急きて 山動く | 手花火や 継ぎ火しあふ子 肩寄りぬ | |
理容刀 つかみ来し児に 冷や汗す | 散髪児 鬼見るごとく 汗し泣く | |
理容客 ずり落ちそうな 三尺寝 | 鮎狙ふ 鷺に習はむ 気の長さ | |
鵜の篝 闇の千年 炙りだし | 釣れぬ日は 合掌して食ふ おとり鮎 | |
鮎一閃 光て竿の 重くなり | 夏祭り 時間前から 子ら群れる | |
生命の 不思議の始め 孵化メダカ | 解禁日 鮎より強し 陣地取り | |
竿を槍 ごとく出陣 鮎の宿 | 美濃皿に 絵をなす鮎の 骨残る | |
秋 9、10、11月 | ||
野鮎には 聞こえぬ囃子 川下る | 柿落ちて 四五枚残す 葉も暮れし | |
鮎錆びて 河原に風が 吹くばかり | 水墨の 余白に蘭の 匂ひけり | |
かなかなや 唇青し 水浴子 | 秋刀魚焼く 匂ひ残りし 妻の髪 | |
古塀に 影絵なす枝 秋の月 | 踊る子は 子なりに低く 手をかざし | |
初鳴きの こおろぎ沁みて 長湯かな | 濁流に 乗るには早し 下り鮎 | |
秋の日や 減らずに遺る 吾子の絵具 | 爆走の トラック揺らす 供花の菊 | |
単線に 沿ひて秋日は はるかなり | 十月や 旅のチラシも 朱を帯びぬ | |
力尽く 戦士のごとく 蓮枯れる | 一山を 超へれば里に 秋の色 | |
金木犀 人それぞれの 小鼻かな | 地の滑る ごとく流るる 秋出水 | |
かなかなや 最後の一人 竿しまふ | 物憂げに 目覚めてみれば 初紅葉 | |
鮎落ちて 川は無人の 夢の跡 | 人馴れす 仲間疑ふ 遠き鹿 | |
熟れ柿を 開くがごとく 指でむく | 菜虫取る 亭主に妻は 素直なり | |
編笠の 見ぬ恋つくる 風の盆 | 幼犬を 家族に逢はす 墓参り | |
疑はず 浮き引く鯊の 天地かな | 秋日差す 庭におもちゃの ダンプカー | |
釣られても ハリ取られじと 小鯊かな | 鮎落ちて 木陰湛える 川となり | |
鳶の輪と 浮子の波紋の 秋日和 | 谷筋の 里に届きぬ 紅葉便 | |
蜩や 命濯ぎて 響くなり | どんぐりの 落ちて地球は 丸くあり | |
盆踊り 色香の匂うふ 袖と裾 | かなかなや 夕餉の煙 山あひに | |
吾子の墓 傘さしかけて 洗ふなり | 柿朽ちて 残る二三の 葉の揺れし | |
柿ひと葉 太刀持ちのごと 輝けり | ||
冬 12,1,2月 | ||
枯葉打つ 雨にためらふ 響きかな | 冬日摂る 樹木は賢者 裸けり |
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禁酒日や 元日だけは 酌す妻 | 初詣 善男善女の 列に付く | |
少年の 冷たき夕刊 受け取りぬ | 世捨て人 なれど焚き火に 寄り集ふ | |
葱鍋に肩の触れ合ふ 家族かな | 短日や 日を摂りたてて テニスしぬ | |
信頼を 冬野に咲かす テニスかな | 石段を 三段跳びす 寒雀 | |
短くも 長くもありぬ 冬の脚 | やせ我慢 解きて股引 はく齢 | |
再会の 挨拶寒し 交差点 | 鮟鱇の 擬餌のあほ顔 うなずかる | |
目が合へば 老猫ものを 言う寒さ | 裸木や 落とせぬ誤解 人にあり | |
聖樹街 孤影のごとき 老夫婦 | 元日の 顔を作りて 家を出る | |
初詣 角の切り口 癒えてをり | 淡雪も 積もれば重さ 知る夜半 | |
冬寺や 案じる人の 背の丸し | 北陸の 波爆発す 冬の陣 | |
擬餌使ふ 鮟鱇何も 食はぬ顔 | 通夜の灯を こたつ話で 継ぎ足しぬ | |
首筋に 刃先冷たき 理容室 | 雪空に 明治の母を 焼く煙 | |
吾が若さ 破いて捨てて 暦果て | 日の来るを ただ待つだけの 冬田かな |